今さらだけど、やっとMutuelle(ミュチュエル)に加入した。
ミュチュエルというのは、任意の共済医療保険。
フランスで社会保険といえば、Sécurité Sociale(セキュリテ・ソシアル)。
そのなかの健康保険が、Assurance Maladie(アシュロンス・マラディ)。
これは、フランスに住んでいれば誰でも加入することができる。
ここでは、国民健康保険のことも、セキュ(セキュリテ・ソシアル)と表現してあります。
診察を受けた場合、セキュからの診察代の払戻しは70%て、残りの30%は自己負担となる。
ただし、この診察代とは、セキュの払戻しベース(base de remboursement)のこと。
セキュの払戻しベースより診察代が高い場合は、自己負担がさらに増えることになる。
この自己負担部分の払戻しをしてくれるのがミチュエル。
会社で団体ミュチュエルに加入していることもあるが、我社は入っていない。
ということで、遅ればせながら個人で加入することにした。
ここから先は、具体例になるので、興味のない方は飛ばしてください(笑)。
体調を崩して、一般医の診察を受けた場合。
例1
セキュの協定医(médecin conventionné)である一般医(médecin généraliste)の診察代は22ユーロ。
セキュの払戻しは、払戻しベース22ユーロ×70%-負担金1ユーロ=14.40ユーロ。
という訳で、残りの5.60ユーロが自己負担になる。
例2
同じ一般医でも、診察代が30ユーロかかった場合。
セキュの払戻しは同じく14.40ユーロなので、自己負担は15.60ユーロとなる。
例3
同じく一般医の診察を受け、治療費が40ユーロかかった場合。
セキュの払戻しは変わらず14.40ユーロなので、自己負担は25.60ユーロとなる。
さてさて、ここでミュチュエルの登場となる。
ミュチュエルは、この自己負担した部分をカバーしてくれるのだ。
が、当然、加入するコース(掛金)によってカバーされる金額が変わってくる。
ミュチュエルの払戻し表示は、よくセキュの払戻しベースのXX%となっている。
払戻し金額は、セキュの払戻しベースのXX%-セキュの払戻し金額のこと。
例えば、ミュチュエルの払戻しがセキュのベースの100%となっている場合。
ミュチュエルからの払戻し額は、22ユーロ-14.40ユーロ=5.60ユーロ。
なので、例1の場合、全額払戻しされ自己負担ナシ。
例2では15.60ユーロ-5.60ユーロ=10ユーロ、
例3では25.60ユーロ-5.60ユーロ=20ユーロが自己負担となる。
次にミュチュエルの払戻しがセキュのベースの150%の場合。
ミュチュエルからの払戻しは、22ユーロ×150%-14.60ユーロ=18.40ユーロ。
という訳で、例1は自己負担ナシ、例2も同じく自己負担ナシ、
例3は25.60ユーロ-18.40ユーロ=7.20ユーロが自己負担となる。
注)ミュチュエルの払戻し金額は、払戻し上限金額なので、自己負担金額以上に戻ってくるコトはない
ミュチュエルは色々な機関が提供していて、各社とも少なくとも3種類はコースがある。
当然、掛金が高くなるほど、払戻し金額も高くなるという仕組み。
なので、ほとんど病院のお世話にならない人は、掛金の方が高くつくので必要ない。
それなのに、フランス人の大半が加入しているのは、払戻し率の良くない歯科や眼科治療をカバーするため。
歯科も眼科も、診察代は払戻しベースが決まっている。
が、歯科の場合、かぶせ物や、差し歯などの義歯、矯正など料金が自由設定で、セキュからはほぼ払戻しがない。
同じく、メガネやコンタクトも一定度数以上は払戻しの対象であるが、払戻し率は非常に低い。
そこをカバーすべく、多くの人が必要とする治療に対して一番お得なものを探して彷徨う。
この二つに関しては、年間の払戻し上限あり、ま、当然ですね。
今までそれほど医者にかかっていなかった私も、最近回数が増えてきた。
さらに、日本を発って4年、歯医者さんにも行かねばならなくなったのが、一番の理由。
色々ガタがでて来るお年頃、備えあれば憂いなし、といきたいところ。